CERAMIC WORKS

陶と金属の造形
ロクロ初体験
ロクロロクロロクロ

 教室開講時よりいらしていただいてるお二人がロクロを始めた。
今まで手びねりを中心に製作していたが、本日からのスタート・・

 陶芸といえば先ずはロクロと想像される方も多いかと思う。
一番ポピュラーでなじみ易いということでもあるが、しかしロクロを使用しての
作業は陶芸のごく一部で(全作業の2割ほど)、後は裏場と言われる裏方の仕事で
占められる。

 窯元に入門して第一の仕事はその裏場の仕事。
お茶汲み,掃除は勿論、素焼きの窯ずめと掃除、本焼きの窯出し、発送の支度。
少し慣れてきてようやく本焼きの窯ずめ、そして汲み出し湯のみの練習(これは就業時間外で)。

 以上のように昔の徒弟関係が色濃く残っている社会である。
だから、最低でも一箇所で5年は修行しないと一通り学ぶ事はできない。

 勿論、この窯元に入門する以前には公立のロクロ訓練校なり試験場で基礎を学んでのことである。

 陶芸の道はとても奥が深く長い道のりである・・

 そんなお二人は元気にロクロを回されているが、先ずは回転するロクロに
慣れることと、今日の課題のぐい呑みを3個造ること。

 2時間後何とかお二人ともそれらしきものを造り上げるが・・
 底が抜けていたり、飛んでしまったりと悪戦苦闘の次第・・

 修行時代大先輩の職人さんがよく言っていた。

 「最低10年は続けんとあかんで。頑張りや!」

 しかし、今思うにその10年を辛抱して独立しても、その後のオリジナルの自分の色を見つける作業のほうがよっぽど辛い作業に思える。  そこで・・

 「独立した後の10年の方がえらいおますで!」

 
お二人の今後の展開に大いに期待したいものである。

 ** 募集 **  薪割り助っ人

                   窯を囲んで薪割りを楽しむ会


 

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| 教室便り | 23:30 | - | - |
多摩川の源流
奥多摩奥多摩

東京で最も美しく、そしてドラマチックな川と言えば多摩川だろう。
 
 一言多摩川といっても山梨県、東京都、神奈川県と一都2県にわたり、
山梨の笠取山を源に羽田沖の東京湾まで、全長138km、流域面積1240km2
にわたる。

 私はフライフィッシングをやるが、地方の釣果の上がる川より幼少の頃より愛着のある多摩川にどうしても落ちついてしまう。

 しかし多摩川は観光地であることと、釣り人の多さでもって釣りの難しさでは
日本一であるらしい。

今日はその源流を確かめるべく山梨県の塩山市の山中に出かけた。
あいにくの雨と風で予想外に寒さも厳しく釣りどころではなくなったが・・

 多摩川は東京都西多摩郡の奥多摩湖に貯水されそして河川へと変わるが、奥多摩湖の貯水源にはいくつかの川がある。

 その川には産卵期の11月頃にはイワナ、サクラマスなどの70センチ級の魚が
遡上してくるらしい。 それは暗黙の了解で詳しい位置は内緒とされているが、
釣り人にとっては一度は訪れ確認したい聖地である。

  釣りの師匠と共に出掛け、その位置を確認する・・

   なんとも言えぬ嬉しさと共に満足感を味わう・・

 11月の魚の遡上を一度は見てみたいと考えていると、何故か魚を
釣りたいと思う以上に、その生態系を確認してみたいと思う気持ちの方が数段
有意義に思えてきて、釣りの奥の深さに驚いてしまう。
  
    正に 『 river run ture it 』


    「川は人生そのものをドラマチックに語ってくれる。」



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| 日常 | 23:30 | - | - |
薪割り
薪割り薪割り

 本日も一人薪割りに励んだ。
上の画像のように一向に減らない材木を見ると閉口してしまうが、
ぼちぼちやるということを言い聞かせてへこたれながらも今日が終わった。

 天気がよかったのが唯一の慰め、いい汗もかいたしよしとしよう・・

 薪を割っていると、お寺に訪ねにきた方々から声を掛けていただくことが多い、

 「陶芸ですか?」 「焼いているのですか?」 「お励み下さい」・・等々

何故か別れ際に皆さん丁寧に会釈をされるので、何か私がよい事でもしているのか
のように勘違いをしてしまう。

 それとも、薪を買えずに頑張っている姿にご苦労様ということか・・

そうこうしているうちに、隣の畑を借りていう男性が現れる。
 「焼き物ですか、実は私カメラマンで陶芸の写真を良く撮影しています。」
との事。

 お・・初めての面白そうな方と30分ほど話し込む。

 「今度私の作品も撮影してくださいよ!」   「いいですよ!」

 なんと、もと平凡社のカメラマンで月刊『太陽』とか日本全国の陶芸家と作品を撮影していたとの事。  確か『日本の陶芸家100人』だったかな・・

   「薪割りをしているとたまには良い出会いがあるなー 」

   「でも、日本の陶芸家100人には、俺入っていなかったな・・」
   
   「まーいいか。」

そこで *** 薪割り人求む! 体力があり性格の良い方! ***


薪割り
 

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| - | 22:51 | - | - |
陶芸教室


 上の画像は生徒さんの作品 『備前火襷平鉢』 直径26センチ

 陶芸を始めてまだ3年と5ヶ月のMさんは緻密な丁寧な仕事をする方。
絵付けなども器用にこなし入門初作品でも見事な赤絵染付けの蕎麦猪口を
製作した。

 「Mさんすごいね!」と皆さんからも驚きの声。

その後も、高麗写し茶碗、斑唐津鉢、黒織部湯のみ、鼠志野平鉢・・等
素敵な作品を造り続けている。
 
 いつも「家内がこんなものを・・」と言いつつ製作している姿は教室の模範生である。
 今回の備前の作品は、我が教室特製のカメイタ(ロクロの天板につける板)を
使用しての成形。 私の教室ではある程度の大きさになると無理をせず粘土を
計量して玉造り(一個挽き)を勧めている。

 これはことのほか便利で成形したものをまたロクロに載せれば、中心を合わせずともまた再成形ができる。 また特大の大物を製作する時も途中まで成形し、少し
乾燥させ、またロクロに載せてその続きができるのである。
 
 ロクロ

今回の作品はまだ作者も見ていないのであるが、火襷の色といい中々の
できである。 奥様もさぞかしおよろこびになられる事と思う。
  
      ”次は急須にも挑戦しましょう!”

 

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| - | 00:33 | - | - |
catch & release
奥多摩奥多摩奥多摩

『 catch & release 』(キャチ&リリース)と言う言葉を聞いたことがあるだろうか?
 直訳すると「捕獲してそして解放する」と言うことになるが、国内の有名河川でこのような文句の看板をご覧になった方もいらっしゃると思う。
 
 元々、スポーツフィッシングの発祥地である欧米で生まれたこの行為は、
「純粋に魚を釣るという行為を楽しみ愛し、そして魚(自然)に敬意と感謝を表す。」と言うことらしい。

 しかしまだまだ日本にはなじみのない言葉である。
以前ブームになったフライフィッシングやルアーフィッシングがこの精神を受け継いでいるようだが、日本のアングラーがどれほど自然界を理解して、そしてその
システムを受け入れているのかと言えば疑わしい。

 このようなことを申すと、「日本と外国ではあらゆる環境が違う!」とお叱りを受けてしまいそうだが・・

 上の画の看板は、その『 catch & release 』の看板である。
 
東京都と山梨県の境に位置する小菅川にはこの区間が設けてあり出かけてみた。あいにくの雨模様で竿を出すと言うより見学モード。

 ここでは、一日遊魚券を購入すれば日没まで釣りを楽しめる。 ご覧のように
自然に恵まれた環境で川に下りて渓谷沿いに歩くだけでも楽しい。(見学だけであれば無料)

 雨と寒さの為水生昆虫の孵化さえ見ることができず、相棒を残し車に逃げ込む。
車中でこの文面を書きながらこれからの夏本番を想像し楽しむ。
 「夏にはここのプール(淵)で、12番のフライ(毛鉤)で誘えばよいのが出で   きそうブツブツ・・」

 そうこうしているうちに相棒が川より上がってくる、
「全然ダメ。 ぴくりともしないよー。 寒いー寒いー。」

 一言、 「 釣りはあきらめも肝心 」
  
 フライフィッシングとは本当にその日のコンデションに左右され、おそらくは一番釣果の出ない釣りであろう。


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| 日常 | 06:16 | - | - |
急募・・  力自慢!
穴窯穴窯

 わが穴窯は全長7メートルはある単室の薪窯である。
作品も大量に入るのに比例してその薪の消費量もかなりのものである。

 それらすべてを買い求めると我が家の家計は数年ともたない・・
 
 そのため、植木屋さんなどから雑木を分けていただいている。 植木屋さんに
とっても処分料がうくわけなのでお互いに良い。 今回はお寺さん(窯は大きなお寺さんの境内にある)より、大木20本はあろうかものを頂いた。 その料の多さにたまげて言葉も出ないほどであったが・・
先ず頭に浮かんだのは、

   「 この薪を誰が割るのか・・? 」

 「今日から薪割り・・ 楽しいな・・♪」 と言うわけにはいかない。

 一番現実的な問題に取り掛かるのに3ヶ月も要した。

 さて始めてみると、やはりかなりハードワーク(ハローワークと嘘でもはいえない。) 2回目の薪割りを終え掃除、あと片付けを済ませる。
 筋肉痛がくるかな〜と思いきやそうでもない。 筋肉のはりなどはあるが、かえってスポーツを楽しんだ後の爽快感などを味わう・・。
それも久々の充実感と合わさりまんざらでもない。 週に1度は薪割りの日にしようと決め込む。
 
 それでは一人ではもったいない、多くの方にこの爽快感を・・

 では本日の本題にはいる。

    ”求む力自慢! ”

 *ターミネーター2のリンダ・ハミルトンのようになりたい女(あなた)・・
  ブルース・リーのような武道を志している男(あなた)・・
  握力、腹筋、背筋、上腕二頭筋、金・・(あ、失礼)を鍛えたい方いつでも   ご連絡を!

         2006.4月吉日
                 
                 窯を囲んで薪割りを楽しむ会


 

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| - | 06:09 | - | - |
父から娘へ


 「父から娘へ」とはなんとも言えぬ表題になっつてしまったが・・

 先日(4月2日)の教室のスナップにあった結婚式用の指輪入れが完成した。
思いのほかうまく出来上がった。
作者(父)も娘さんもさぞかし喜ぶことだろう。

 今回は成形、仕上げ、素焼き、下絵、本焼き、上絵(銀彩、和絵の具)とじっくり時間を掛け製作した。たまにはそのレシピなどを記したいと思う。

    粘土  −半磁器(京都産)
    下絵の具ー塩化コバルト
    釉薬  −  石灰4号釉
    上絵の具ー薄水(和絵の具)、銀彩(液体タイプ)
    金粉  −消し金
    カシューー人工漆                 以上

 成形は電動ロクロそして削り、蓋物は本体と蓋の具合をあわせることが面倒。
その後2羽の鳥をつまみとしてのせる。
乾燥後素焼きそして素地に塩化コバルトで掘り文様部位に絵付け。

 施釉後に窯つめ本焼き(1268度・還元焼成)。
焼きあがった作品に上絵そして800度で焼き付ける。

 焼きあがったものに、漆をスポンジで付け3分後に金粉を落とす。

 以上が工程、複雑のようでなれるとそうでもない。

      作品銘  『 金銀彩色絵蓋物 』

 4月15日のご結婚式に多くの祝福がありますようお祈り申し上げます。



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| 日常 | 23:52 | - | - |
茶碗造り


 本日の教室のスナップ。
私の教室は基本的に月2回隔週で行われる。
皆さんじっくりと製作されるので、製作し始めて3ヵ月後に完成というのも
珍しくない。
 
 皆さん時間内にたくさん製作するというよりは、じっくり味わいながら
造り上げている様子である。
 
 成形、削り(仕上げ)、下絵、薬がけ、上絵付け・・等
すべての工程をやっていただく。
 「どんな焼き物でも造れます!」が私のセールスポイントである。
当然、窯を含め細かい日程が組まれる。 焼き物は基本的にひとつの釉薬で
一窯が原則。  わがアトリエの小窯はひっきりなしに火が入っている。

 後姿のSさんは教室開設当時からの生徒さん、今回は乾山写しの色絵茶碗。
成形が終わり、現在2回目の削り。 お茶をおやりになるので当然茶碗の好み
には厳しい。
 どうやら今回も仕上がらず3回目の仕上げになるとの事。
と言うと、あと下絵に1回。 上絵に1回で合計6回。
あわせて3ヶ月(月2回なので)掛かることになる。 

 じっくりやると、当然できてくるものが違う。
うまい下手を通り越して作者本人の人柄(味わい)が作品から生まれてくる。

 このような作品には私が批評する余地などなく一言
   「 面白いですね、いいですね・・」で作者と喜びを分かちあえる。

 これも陶芸の醍醐味のひとつであると確信している。
 
 今回のSさんのお茶碗も楽しみの一つである。


 


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| 教室便り | 06:31 | - | - |
三角アトリエ


七夕祭りの花火で有名な東京近県の商店街の一角に区画整理で生まれた
18坪の狭小な彫刻アトリエがある。
 ここは国道16号にも近く弁の良さと賑やかな点では申し分ないが、少々騒々しいのが難点。
 
 このアトリエで毎週火曜日に陶芸教室を開くことになった。
詳しくは私のいホームページに近日記載予定。(Hさんよろしく!)
 4月開講予定でチラシ、タウン誌などに広告を出したが未だに生徒はいない・・

 当初から「ぼちぼちやりましょうかー」という考えでスタートしたのでのんびりとかまえてはいるが、先ずは下準備。

 作業台、道具、書籍は安価に揃え先ずは準備完了。
生徒はいなくとも仕事をやるべし。

 しかし、早朝出勤の為か睡魔に襲われる・・
気が付くと愛犬と共に予定時刻を大きく寝過ごす。
 「まーいいかー初日だし。」

先が思いやられるスタートではあるが心も体もすっきりな1日であった。


 *生徒さん募集! 西武線狭山市駅徒歩8分 アトリエ K〈ケイ)
   毎週火曜日開講詳しくはE-mail: zua10735@nifty.com まで。
   

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| - | 07:00 | - | - |
陶芸


 上の画は昨日の教室のスナップ。
しばらくお休みしていたEさんが先月より復帰した。
身内のご病気などでしばらくお休みしていたが、あるものを製作するために
お忙しい中いらしている。

 そのある物とは、結婚式(教会式)で使用する結婚指輪を納める入れ物との事。

今月ご結婚される娘さんからのご注文で、式のクライマックスに牧師さんが
指輪を取り出し新郎新婦に渡すシーンを思い浮かべて欲しい。

 その指輪を収める蓋付きの入れ物らしいが、私も初めての指導になるので、
少々緊張気味。
 見たこともないものを指導する事はたびたびだが、結婚式に使うとなれば
間違いはあってはならない。

 あいにく製作中でご覧頂くことはできないが、直径20センチ・高さ8センチ
の丸い蓋物と考えていただければよい。 蓋の上にはブルーの鳥が2羽のっかっている。 二人の幸せ願う親の思いが伝わってくる。

 完成後お知らせできればと思うが、式に使う大事な指輪入れを頼まれた父親の
嬉しさと、親子のすばらしい関係がなんとも伝わる良い1日だった。
 
 作品がうまく出来上がり、お二人の門出に花を添えられますように願うばかりだ。


 

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| 教室便り | 23:15 | - | - |
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