『 catch & release 』(キャチ&リリース)と言う言葉を聞いたことがあるだろうか?
直訳すると「捕獲してそして解放する」と言うことになるが、国内の有名河川でこのような文句の看板をご覧になった方もいらっしゃると思う。
元々、スポーツフィッシングの発祥地である欧米で生まれたこの行為は、
「純粋に魚を釣るという行為を楽しみ愛し、そして魚(自然)に敬意と感謝を表す。」と言うことらしい。
しかしまだまだ日本にはなじみのない言葉である。
以前ブームになったフライフィッシングやルアーフィッシングがこの精神を受け継いでいるようだが、日本のアングラーがどれほど自然界を理解して、そしてその
システムを受け入れているのかと言えば疑わしい。
このようなことを申すと、「日本と外国ではあらゆる環境が違う!」とお叱りを受けてしまいそうだが・・
上の画の看板は、その『 catch & release 』の看板である。
東京都と山梨県の境に位置する小菅川にはこの区間が設けてあり出かけてみた。あいにくの雨模様で竿を出すと言うより見学モード。
ここでは、一日遊魚券を購入すれば日没まで釣りを楽しめる。 ご覧のように
自然に恵まれた環境で川に下りて渓谷沿いに歩くだけでも楽しい。(見学だけであれば無料)
雨と寒さの為水生昆虫の孵化さえ見ることができず、相棒を残し車に逃げ込む。
車中でこの文面を書きながらこれからの夏本番を想像し楽しむ。
「夏にはここのプール(淵)で、12番のフライ(毛鉤)で誘えばよいのが出で きそうブツブツ・・」
そうこうしているうちに相棒が川より上がってくる、
「全然ダメ。 ぴくりともしないよー。 寒いー寒いー。」
一言、 「 釣りはあきらめも肝心 」
フライフィッシングとは本当にその日のコンデションに左右され、おそらくは一番釣果の出ない釣りであろう。