藤森公園
少し足を伸ばせば、どこも樹木は色付いている。
近隣の高尾山はかなりの賑わいだと聞くが、ここ市内の公園でもご覧のように
美しい景色が迎えてくれる。
ヨーロッパの町並みを思わせるプラタナスやイチョウは紅葉まっ盛り。
秋にちなんだネイティブ・アメリカンの教えには、こんな一節ある。
秋が来ると
葉はインディアンの毛布にも似た、思い思いの祝祭色の衣装を披露する。
葉たちは死に逆らわず、美しく死ぬことを教えてくれる。
なぜなら、死は究極の生の体験なのだから。
秋の葉は変化という風の精霊によって 枝から解き放たれる。
彩りゆたかな正装で、彼らは優雅に舞い降りる。
姉なる水や母なる土と混じりあうために。
幼子なる種子たちを育む寝床となるために。
おわかりだろうか、死を受け入れれば
生きようとする者の切なる意志を支えることができる。
死とは心が生き続けること
タイムリーにも、エリザベス・キューブラ・ロス著『死後の真実』を読み終えた
ところ。 著者は、アメリカに住む精神科医で、18もの博士号を持つ、
「死の臨床」という医学の分野では第一人者。
『死ぬ瞬間』(原題On Death and Dying)では世界的にも有名な方。
女史は何年にもわたって、子供たちやお年寄りが亡くなる時にそばに付き添って、
彼らの伝えたがっていることを一心に聞き、それらがある真実を語っていると
表わしています。
また、死を宣告されながらも再び生き返った患者さんの2万人にも及ぶ
症例から、「死後のいのちは永遠である」と言い切っています。
そして、大事なことは、それに「気付く」かどうか、「知る」かどうかという
ことであるとも。
医学会にも衝撃を与えたこの一冊は、母の想い出の一冊でもある。