色絵大皿
イベントの整理も中途でありながら、次の発表の準備をしつつも、
日々の教室。
夏休みということもあって、普段にない体験教室のお問い合わせが
ありその調整に苦慮します。 普段の教室を中心に考えますと、夏休
み特集版のようなリクエストには中々応えることが出来ない状態です。
楽しんでもらいたいという気持ちは十分にあるのですが、観光地
の教室の様にはいきません。
お問い合わせを頂戴しながら開催できなかった皆さまには大変申し訳
なく思います。
さて、画像の作品は生徒さん作です。
古九谷をお手本に、手法は少しアレンジをして制作したものです。
下地の骨描きは呉須絵具で描き、還元焼成で1260度で焼き上げま
した。 上絵具は九谷製と京都製の両方を併用したのですが、その
ことが功を奏したのか、抑えめなとても柔らかな作品になりました。
作者は色むらとトーンに納得がいかない様でしたが、
私的には新しい九谷の配色と明るさがあり、窯出しの時にはとても
高揚したものです。
よくある事なのですが、制作者の意図するものとその仕上がりに違い
があると、第三者的にはかなり面白く映っていても、作者は納得の
いかない場面。
もう少し新しい展開を受け止める柔軟な懐もあってはと思っています。
''窯に任せる''
''持ち味を生かす''
このようにして生まれた出会いも焼き物の妙味だと思います。
また、焼き物以外の制作シーンでもよくあること。
イメージを持つことはスタートラインであり発奮剤でもあります。
制作工程で常に作品との距離をとる。 これも必須事項。
心理学的な描写にもなるのでしょうが、視覚的世界と自我、自己の
間合いに「間、空間」を持つこと。
瞑想の間とでも言うのか。
もっと楽にかまえて、楽に手を動かしてもらえたらと思っています。