GALLERYふたつの月
ご挨拶
この度、小倉在住の中村秀文氏との二人展を開催することになり
ました。
「GALLERY ふたつの月」第1回目の企画展となります。
中村氏とは25年来の付き合いになるのですが、2人展は初めてのこと。
また陶と絵巻という試みにも興味があり、開催の運びとなりました。
事のはじまりは中村氏が早春に出会った光景から始まります。
「2月の里川ままだまだ寒いころ。 そこにスケッチに訪れると傷つい
た白鷺が一羽いたそうです。
白鷺を気にしながらスケッチをして、しばらくして戻ってみると鷺は
息絶えていました。
自然界の摂理を感じつつ受け入れたその時、その傍らには美しい水仙
が群生していました。
まさに生と死の交わりがそこにはあったのでしょう。
死のみを肯定するのでなく、また生のみをを肯定するのではない空間
がそこにはありました。」
「此岸と彼岸との交流が生まれたに違いないその場。そこには天上の
静まりがあり、濃密な闇の沈黙がある。闇の光景に出会うと人は立ち
尽くし口をつむぐのですが、光と闇を水平に受け入れることで生まれ
る柔らかい視野、視線。」
そんな2人の「あわい」を表現致しました。
ご来場お待ち申し上げます。
2017年 11月12日
川合牧人 中村秀文