中野テレプシコール
今年も箏曲家佐藤康子リサイタルでの舞台装置の依頼を
うけました。
今回は今までになくこじんまりしたスペースながら、名だた
る表現者の痕跡が残るとても素敵な空間。
コンクリートの無機質な表情が漂う外観と、舞台背景。
下見に訪れた時に感じた、メタリックな素材感の似合う空気
に魅了されて、試行錯誤の数か月。
下見の帰り際に見つけた天上のフックに展開の切っ掛けを
見出し、今回の様相にたどり着きました。
陶素材を主に表現をしている者が、今回は金属ということで、
意外感を感じた方も多いことと思います。
実は鍛造、鍛金などを教授していただいた師匠に恵まれまし
て、2年間という短い修行期間ながら、一子相伝という間柄
で勉強をさせて頂いた時がありました。
そんなことがここ数年、あらゆる場面でお披露目できる機会
に恵まれています。
とてもありがたいことですし、師匠への感謝の思いが尽きま
せん。
幸いにも、この度の舞台も好評で、佐藤氏の素晴らしい演奏
と絡んだとことに、とても満足をしています。
自身の表現にも、その他での展開でも、今後もあらゆる素材
を用いた表現を試みたいと強く願っています。
そして、今回の舞台に関わった皆様に感謝いたします。
おつかれさまでした。